
今回のブログのテーマは「看取り」についての話しで苦手な人は読まないほうがいいと思います。

家族が治る見込みのない病気になって入院したのに転院を迫られることは、最近では普通にあるようです。
国からの指導で病院は早期リバビリを行い回復すると在宅介護を強く推奨しています。
厚生労働省の資料によれば、病気やけがで入院した人の平均在院日数は年々短くなっている。国が医療費抑制と病床確保を目的に、患者の入院日数が長くなるほど診療報酬を減額する改定を進めているからだ。その結果、患者は「早期のリハビリ移行」を促され、早期退院や転院を迫られる。「いったん退院すると必要な医療ケアを受けられなくなるかも」と不安を感じる高齢患者も多い。
引用元:医療プレミア
昔のように長期入院させてくれないんですよ。
実際に近所の奥さんに聞いた話しです。

もっと入院させてよ。

危篤になったら救急車呼んで病院にきてください。

こんなに悪いのに入院できないの。

個室ならすぐ入院できますが高いですよ。

すごく高い個室しか空いてなくて、なんとか入院したものの6日後にご主人は亡くなったそうです。


なんかモヤモヤしたわ。
こんか事なら自宅で看取ればよかったわ。
でも方法がわからずパニックになったんよ。
私たち普通の人は家で家族を看取るのに何を心配するのでしょうか?
- お金がなくて医療費が払えない
- 介護に自信がない
- 急変したらどうするの
- 手順がわからない
- どこに連絡すればいいの?
などではないでしょうか?でも上記の事は、ちゃんと前もって手続きすれば解決できる事です。
結論を言うと末期ガン患者が家で過ごすのは可能だということです。

今は病院と同じ治療が家で受けれますよ。
ただし周りのサポートありの場合です。
実際に父親を自宅で看取った時の私の体験談を書いていきます。
色んな葛藤がありましたが、私は父を自宅で看取って良かったと心の底から思っています。
この記事は在宅で家族を看取りたいけど不安な人向けの記事です。
病院に対する不満や嫌がらせではなく実体験を書いていますので誤解のないようにお願いします。
◆平成30年の福祉◆
タップできる目次
家族がガンになったら退院後の事を早めに考えておく

今と昔では病院のルールが違っていました。

ガンであろうが余命宣告されていようが少しでも良くなるとすぐ退院させられるんですよ。
今は通いながら抗ガン剤をするのが主流となっています。
早めに退院後どうするかを決めておいたほうがいいですよ。
何も決めてないと「早めの退院」をせまられ本当に慌ててしまいます。
病院での入院期間は約2週間
あまり長く入院されると病院の利益がなくなり病院が赤字になるため約2週間をメドに転院や退院を勧められます。
長くても1ヶ月ぐらいでしょうか。


病院の利益が少なくなるのよ。

退院させるのは建て前じゃあないの。
末期ガンならずっと入院できるんでしょ?

医療費を削減したい国は、平均在院日数の短縮化を打ち出し、いつまでも患者を入院させるのではなく、手厚い医療体制をとって、早く病気を治して患者を退院させたほうが病院の利益が増えるような政策誘導を図ったのだ。
引用元:ダイヤモンドオンライン
入院して2週間たつと
診療報酬がガクンと下がる
現在、入院の基本的な費用は、医療機関がどれくらい看護師を配置しているかによって異なる仕組みになっており、手厚い医療体制をとっているほど、高い診療報酬になる。
私の父も肺ガンで入院して、まだ退院は無理だろうと思っていましたが2週間後に担当医から電話があったのです。

宜しいでしょうか。
病院の都合で申し訳ないですが…

急ですね…
まだ回復していないのに。
担当医は申し訳なさそうに話していましたがそう言われたら退院するしかないですよね。
慌てて父を病院まで迎えにいきました。
私の父もビックリしてました。だって「明日からどうするんや?」と不安もあったと思います。
2週間過ぎると儲けがでなくて、退院させられるのは本当でしたよ。
病院都合のベット差額代は払わなくていい!

私の父はガンで治療やら検査でお金がかかったので、最後の入院では個室じゃなく大部屋にしたかったのですが…
集中治療室でナースが


大部屋希望したのに…
高いんでしょ?

それに大部屋ってどんなとこか知ってます?
そう言われながら個室に入る時ための同意書を集中治療室で渡されました。
この状況で同意書を渡されたら、ほとんどの患者の家族なら同意書を書かざるを得ないと思います。
差額ベッド代のトラブルは 病院を管轄する地方厚生局に相談を
冒頭で書いた「大部屋を希望しても、当日の状況に応じて希望に添えないことがあり、個室を利用する場合は差額室料が発生する」と筆者が病院から受けた説明は、この通知に違反している。
そこで、「厚生労働省の通知には、個室しか空いていないという理由で差額ベッド料を請求してはならないと書いてありますが……」と反論してみたのだが、事務職員に「大部屋を強く希望しているということですね。ただ、大部屋が満床の場合の対応について説明を受けたことはご了承いただけますか?」と畳みかけられ、説明を受けたことを証明する書類にサインをさせられてしまったのだ。
引用元:Yahoo!ニュース
父のため、しぶしぶ個室にしましたが、患者の家族としては「断ったら退院させられるのでは?」という不安があり断れませんでした。
この病院は大病院ですが、父は二度と行きませんでした。
大きな病院は重症患者しかいません。患者の家族同士の会話で…

私の時はその辺で死んだ方がマシやわ!
という声をよく聞きます。
最近の病院は会社経営のようです。
よって利益がでないなら患者を追い出してしまう形になってしまうのは仕方のない事なのかもしれません。
ドクターも病院の言う事を聞かざるを得ないのです。
これからは長期入院できるのは高い個室代が払えるお金持ちだけかもしれません。
生きるも死ぬもお金次第になってくるのでしょうか。

病院都合の差額ベット代は
払わなくていいお金で「厚生労働省に問い合わせたら病院都合の個室移動は払わなくてもいいと聞きました」と言えば請求されませんよ。
1. 患者から同意書による同意の確認を行っていない場合
同意書に室料の記載がない、患者の署名がない等の内容が不十分である場合を含む。
2. 患者本人の「治療上の必要」により差額ベッド室に入院した場合
(例)
救急患者、術後患者等であって、病状が重篤なため安静を必要とする者、又は常時監視を要し、適時適切な看護及び介助を必要とする者。
3. 病棟管理の必要性等から差額ベッド室に入院させた場合であって、実質的に患者の選択によらない場合
(例)
特別療養環境室以外の病室が満床であるため、特別療養環境室に入院させた患者の場合
ただし、この場合でも特別療養環境室の設備構造、料金等について、明確かつ懇切丁寧に説明し、その上で、患者が特別療養環境室への入院に同意していることが確認される場合には、特別療養環境室以外の病室の病床が満床であっても、特別の料金を徴収することは差し支えないとされています。
引用元:中央区

読んでみてくださいね。
厚生労働省通知抜粋ダウンロード先
在宅療養の準備

大きな病気をした場合は何も知らずにいると「お金がないから治療が受けられない」とひっそりと自宅で亡くなっている人も実際にいます。
令和なのに、申請が出来ないがために治療や福祉が受けられないケースは、多々あります。
- 障害年金
- 在宅で貰えるお金
申請しないとお金は貰えないので
- 障害福祉課
- 年金事務所
- 健康保険課
に事情を話して少しでも、経済的な負担は減らしましょう。
ややこしくてわからない人はケアマネージャーに電話するのです。


ケアマネージャーが在宅医に在宅医の手配をしてもらうのです。
お金のことも相談できますよ。
緊急の場合は早く手続きしてくれます。
順番は下記のような感じです。
- 地域包括支援センターに連絡(市役所にあります)
- ケアマネージャーを決める
- 在宅医の手配
- 医療器具やベットレンタル
- お金のこと
大きな病気になると働けませんし生活費や治療費で沢山あった貯金もあっという間に無くなる場合もあります。
誰にも迷惑かけたくないから「自分たちで何とかする」なんて不可能です。
貯金も尽きてしまった場合、生活保護の申請をすればいいんです。日本国民としての当然の権利です。

病気になっても遠慮して苦しんで死ぬなんて悲しすぎる。
誰でも生きる権利はあるのですよ。
生活保護を受けなくてもいろんな支援制度があります。
市役所で限度額認定証をもらう

手持ちのお金がなく不安なら「限度額認定証」を前もって申請しておくと安心です。

窓口で払う病院代がすごく安いですよ。
普通の給料を貰っている人は、だいたい6万弱を窓口で払えばいいのです。
医療費の事はそんなに心配しなくていいでしょう。
下の図を参考にしてね。
在宅でも保険がきくので高くないです。

医療機関等の窓口でのお支払いが高額な負担となった場合は、あとから申請いただくことにより自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」があります。
引用元:全国健康保険協会
しかし、あとから払い戻されるとはいえ、一時的な支払いは大きな負担になります。
「限度額適用認定証」を保険証と併せて医療機関等の窓口(※1)に提示すると、1ヵ月 (1日から月末まで)の窓口でのお支払いが自己負担限度額まで(※2)となります。
※1 保険医療機関(入院・外来別)、保険薬局等それぞれでの取扱いとなります。
※2 同月に入院や外来など複数受診がある場合は、高額療養費の申請が必要となることがあります。保険外負担分(差額ベッド代など)や、入院時の食事負担額等は対象外となります。
退院後すぐ利用したい場合は?

病気が深刻なら、入院中に介護区分認定の聞き取りをしてもらうのが安心です。

すこし容態が良くなると退院させられるので入院中に手続きをしておくほうが安心ですよ。

介護区分認定は病気になった時、介護を安く受けるために必要なものです。

家族だけで抱えるのではなく、支援してもらうのがいいですよ。そうする事によって介護する側も心穏やかになれます。

緊急時は急いでくれるよ。
調査員のケースワーカーが聞き取りに来てくれます。

区分認定には軽度~重度があって
- 印鑑
- 介護保険申請書(市役所にあります)
- マイナンバーが確認できるもの
- 介護保健証(65歳~)
- 医療保健証(40歳~64歳)
- 病院の診察券
- 申請者の身元が確認できるもの
家族以外が申請する場合は?
- 委任状
- 印鑑
- 身元の確認できるもの
があれば代理申請できます。
自分で
- 立てるか
- 食事ができるか
- トイレができるか
などによって違ってきます。
重度はほぼ寝たきりです。
緊急性がある場合、申請から通知まで急いでくれますが早めに申請したほうがいいですよ。

区分申請は何回もできるので納得がいかなければ再申請するといいですよ。
聞き取りにきたケースワーカーは「これは出来るか?出来ないか?」と聞き取りや調査をします。
人って弱い姿を他人に見られたくないから出来ないのに他人の前では「元気アピール」をしたり、なんでも出来ると言います。
その時だけ、普段出来ないことが出来ちゃうんです。
下の要支援を参考にしてくださいね。

間違った情報が伝わってしまうと介護区分が軽くなってしまって何も支援が受けれなくなります。
そうゆう時は「普段は出来てないのです」と調査員に前もって話しておきましょう。
区分認定によって安く利用できる支援が決まります。

退院後の流れ

どこの病院の流れも同じなので島根県立中央病院を参考にさせていただきました。
自分が住んでいる地域連携病院を紹介してくれます。

- 地域でどんな治療をするのか
- 往診医の手配
- 最後は家か病院かを決める
- 解らない事はケースワーカーに相談する
- 医療器具レンタル
- 医療用ベットレンタル(自治体により無料)
- 在宅介護の場合はオムツが現物支給される(各自治体で確認)のでケースワーカーに確認してください
- 介護保険は県が変わっても使えます(県がかわると手すりをつけたりする20万円までの補助金はでません)
- どこで療養するか決めておく
在宅で末期癌患者が緩和ケアをうけるのは可能なの?

私の父の場合は家でも病院と同じように緩和ケアを受ける準備はしていました。
末期ガンでも在宅での看取りは可能だと思います。
私は父を看取るまで家でみるのは不可能だと思っていました。
末期ガン患者は病院でしか見た事がなかったので不安でした。
まさか、この私が父を家で看取る事になることになるなんて。
最初は不安でしたがお医者さんも来てくれるので心配することはないです。

私の父は自然に任せて特別な医療行為はしていなかったんですがモルヒネすら使いませんでした。
娘の私としては抗がん剤治療をするなりして少しでも長く生きて欲しかったんですが父は全ての治療を拒否しました。
父は肺ガンの末期で骨転移してたので、相当痛いはずなのに痛がらないので




死の直前は脳があまり機能しなくなり「痛み」を感じなくなる人も多いらしい。
でも人によって痛みがでる場合もあるので、鎮静やモルヒネなど使ってコントロールします。
長い在宅療養ではなかったのですが介護は、しんどいし弱っていく父を見るのが辛く「早く終わりたい」という亡くなるその日まで苦しみの日々が続きました。
もっと早くに介護認定を受けていたら母も父も良い介護や医療を受けれて楽だったと思います。

判断能力がなくなってから介護申請をしたよ。
本人が拒否したら福祉や医療は受けれないので注意が必要です。
急ぎで介護保険を使う手続きをしたら、早く介護保険や医療保険が使えるようになりました。
- 市役所に介護認定申請
- 面談(言えば病院まできてくれます)
- 区分認定
- 介護サービスや医療をうける

高いんじゃないの?

払い過ぎた医療費が返ってくる事もあるよ。
医療費の事で不安ならケアマネージャーさんに相談するのがいいよ。
差額ベット代もないし在宅医療って意外とお金がかかりませんでした。
- 病院に置いているような酸素マスク→1ヶ月一万円
- 痰吸引をする医療器具レンタル→チューブは買い取り
退院後から在宅での父の様子はどうだった?

私の父は最後の手術から二年弱、治療も検査もしませんでしたが亡くなる1ヶ月前に急激に悪化したのです。

少しでも長く生きてほしいんよ。

この父の判断が正しかったのか今だにわかりせんが二年間、好きなものを食べ自由に生きて好きな事をして精一杯生きていました。
病院に一切かかってなかったので、グッと悪くなるまで、しんどさはあったと思います。
手術してから二年後のある日一本の電話が鳴ったんです。
受話器を取ると福祉関係の人が個人的に電話をかけてきて「お父さんが大変な事になっています。娘さん帰ってきて!」と言われました。
1ヶ月前に会った時は元気だったのに地元の病院で「今にも息を引き取りそうだ、余命数時間です」と言われてショックのあまり震えてしまいました。
実家は私の家から遠く父の死に間に合わないかもしれない焦りと不安で父の住んでいる故郷へ帰ると、病院ではなく本人の希望で自宅に戻っていました。



もう連れていかへん。
怖くて痛い思いさせてごめんなぁ…

お前は心配すんな!
大丈夫か?
泣くな…泣くなよ…
余命数時間の父が起き上がって、はっきり自分の意志を伝えるんです。
父との時間は、もう僅かなんだということをこと時に悟り「自宅で看取る」のを決意しました。
娘の顔を見て安心したのか、その日から柔らかいご飯も食べ始めて少し持ち直し「1ヶ月間」父との時間を過ごすことができました。
末期ガンでも最後まで動けることに驚く!
抗がん剤やモルヒネをつかわない末期ガン患者は実は最後まで動けてトイレも援助があれば亡くなる直前まで行く事もあるんですよ。
私の父の場合は寝たきりでオムツを交換することはありませんでした。
意識が混濁するけど、最後まで脳は機能していて最低限の機能を残しながら「重要でない内臓の機能」か徐々に停止していくのです。
調子がよければ孫や私と会話したりして「幸せそう」でした。
住み慣れた家で大好きな家族と過ごしたいという父の決断は「残された大切な時間を家族と過ごす」ことで私も娘として父との思い出ができて、とても良かったと思います。
私が今まで病院で見た末期ガン患者は問いかけに反応もなく深く眠っていました。
ても父の場合、最後の最後まで意識があったのでびっくりしました。
日に日に枯れ木のように痩せていく父。死に向かっている人に点滴がとても負担になるのは頭ではわかっていたのですが、いざ身内が死にそうになっていると

と言ってしまいました。
でも父の担当の在宅医は看取りに詳しくて、「人は枯れるように逝くのが最も苦痛が少ないんだよ」と優しく教えくれました。
少しでも長く生きて欲しい娘の葛藤と父の想い

今まで素直に飲んでいた薬も拒否し「もう薬はいやだよ」「痰吸引も嫌だよ」と訴えるようになったんです。
それを止めたら、亡くなるのが早い気がして父に辛く当たってしまいました。

薬も飲んでよ!


お父ちゃんなんか知らない。
とケンカをしたりもしました。だって少しでも長く生きて欲しいという気持ちがあったから。
その裏側で「もう終わりにしたい」と思う気持ちもあったのも事実ですが。
延命を断ったら、あきらかに早く死が訪れます。


お父ちゃんは疲れた。
楽になりたいんや。
チューブまみれや、辛い検査はもう嫌だよ。
少しでも生きて欲しいのは私のエゴだったんだとこの時やっと気付いたのです。
もう内臓も機能しないので薬を飲んでも受け付けない身体になっていました。
亡くなる3日前

浮腫んできて足も腫れていましたが相変わらず意識があり会話も出来ました。
でも、たまに意識がなくなり肩呼吸をするようになったので主治医の先生が私に「余命は3日ぐらいなので病院に連れていきましょう」と言っていました。
私もそのつもりで準備をしていましたが、お父ちゃんが往診医に強い口調で


いいの?お父さん。
しばらく黙って

娘と家で過ごしたいんや!
そう言われると病院には無理やり連れていけませんし救急車も「本人の意思を尊重」して乗せる事はできないのです。

私たちでも、どちらかといえば慣れないです。

この時は、ほんとうに怖かったです。
でもお父ちゃんとゆっくり過ごした事はなかったので最後の親孝行として「看取ろう」と決心しました。
もしもの時は救急車は呼ぶ呼ばない?
家で看取ると決めたら救急車は呼びませんが、ここは本人と家族が決めるしかありません。
息が止まり救急車を呼ぶとどうなるか前もって知り合いの救急隊員に聞きました。

末期患者さんの場合は骨がもろくなっていて蘇生処置をする時に強い力で胸を押すので骨がボキボキ折れます。
もう助からない場合は静かに見送ってあげたほうがよいかもしれません…
それにご遺体は救急車で搬送できません。

亡くなってたら救急車で搬送できないのは知らなかった。
余命数日の場合は救急車を呼ぶのは止めた方が本人のためかもしれません。
それに家での看取りを決めたのなら息をひきとるのを見守るということなので延命目的ではないのです。

亡くなっていたら救急車を呼んでも搬送されないことを覚えておいてね。


在宅医がいない場合は警察を呼ぶんだよ。
在宅医療を検討する際には、在宅医療の特徴をよく理解し、しっかりと考えて在宅医療にするかどうかを決めることが重要です。
病院や診療所での入院医療、通院して受ける外来医療と並んで、住み慣れた自宅などに医師などの専門職が訪れて行なう在宅医療が、いわば第3の医療として注目されています。
引用元:ホメディ
私の父は家族がうたた寝している間に亡くなっていました。
- 在宅医が死亡確認
- 看護婦さんがさっとエンゼルケアをしてくれます(確認してください)

亡くなる直前の様子は?

亡くなる直前は浮腫(むくみ)が消えてたので、このまま良くなるのでは?と思いました。
浮腫が消えたのは点滴もせず自然に任せたからだと思います。
口呼吸をするようになり「口をパクパク」するような感じの息づかいをして、意識がなくなったりしました。
目が覚めると「おしっこ」をトイレでしてベッドに戻り横になっていました。
亡くなる2時間前

お腹がすいたよ。
と冷たいドリンクを欲しがったので「エネーボ」という医療用栄養ドリンクを飲ませてあげました。

このドリンクむちゃ美味しいわぁ。
ああ美味しい…
しばらくすると父は気持ちよさそうに眠ってしまいました。
体温が下がっていたので布団をかけましたが本人は暑くてしょうがなかったようです。
口をパクパクさせて身体全体で息をしているようにみえたんですが「下顎呼吸」という亡くなる前の呼吸だそうです。
この呼吸が始まると数時間で亡くなります。
この動画は私の父ではありませんが、もしこの呼吸が亡くなる前の呼吸です。
こうゆうのは苦手な人は見ないでください。
目の前で意識が亡くなった人がこの呼吸をしていたらAEDを使って呼吸ができるようにしてあげると助かる可能性があります。
私たち家族は仮眠をして朝起きて父を起こしてみましたが、手足が氷のように冷たくなっていました。
まさかと思ったのですがお腹周りはあたたかかったので

はよ起きて。
と声をかけながら、身体を揺すると手足がダラ~ンとなっていました。
そして目から輝きがきえて瞳孔がひらいていました。
そこで母が父の目を手でおさえソッと閉じていました。
息が止まっていたけど「顔を見ても生きてるようで、ただ安らかに眠っている」ようにしか見えませんでした。
末期癌患者さんといえばガリガリに痩せているイメージがあったけど、お父ちゃんは少し痩せた程度なので「まだ生きるだろう」と思っていました。

ケンカするんじゃなかった。
ごめんね、お父ちゃんお疲れさま。
と言いながら、みんなで泣きました。
最後に

こんな事をいうのは不謹慎かもしれませんが私も可能なら「最後の時は家」で看取られたいと思いました。
最近は在宅医療が発達していて何かあっても24時間往診可能です。
これからの医療は「病院」でなく「家」での看取りが主流になってくるような気がします。
見送る側も見送られる側もこの世で最後に家族と大切な思い出を作れるので家での看取りも悪くないですよ。
家族である人はできる限り病人としてではなく普通に接してあげるといいです。
余命0のお父ちゃんが1ヶ月も生きたのは病院でなく家で過ごせたからだと思います。
今では「ケンカもしたり、笑ったり」の1ヶ月間が父からの最高のプレゼントだと思っています。
もし在宅での看取りを悩んでいる人がいたら、色んなサポートを受けて「最後の時間」を家族で過ごし悔いのないように見送ってあげてください。
在宅での看取りは、きっと病院よりも安らかです。
ネットでは癌での死は恐ろしい痛みと恐怖心を煽るような事ばかり書いていますが、「在宅死」を見たことのない医師も多いのではないかと思います。
無駄な延命で苦しむはめになることのないように最後の時は家族で、先によく話しあって決めておいたほうがいいかもしれません。
亡くなる前はとても寂しがるので家族が側にいて寄り添ってあげるだけで心強いと思います。
とにかく優しく見守ってあげてほしい。
じゃないと、すごく後悔しますよ。
私は若いこらは人間は餓死で死ぬと思っていましたが、いくら栄養を与えてもガンだけが大きくなり栄養も吸収できず痰だけが増えて苦痛を与えただけでした。
枯れるように死ぬのが最も苦痛のない逝きかたなんだと、この時初めて知ったのです。
コロナをきっかけに在宅で看取る機会が多くなることと思いますが、このブログが誰かの参考になればいいと記事を書かせてもらいました。