このゆるり猫ブログでは猫に寄り添い「猫の死」をリアルに書いていますが、今日はもっと深く死の直前、猫の体に起こってることを記事にします。
というのもネット上は間違った情報も多く、延命治療によって猫を苦しませてしまう可能性があるのです。
老猫の死の直前に不安になってネット探索ばかりしていませんか?
それよりも残された時間を猫ちゃんのために使うことが大切だと思います。
飼い主の悩みは
- 高齢の猫が病院に行くのを嫌がってるのに連れていくべき?
- 治らないのに延命はすべき
- 最期の時に病院へ連れていかない飼い主は極悪非道なの?
- 顔の見えない誰かがネット上で批判してくる
ネット上は過激な発言が多いですが猫ちゃんの気持ちを一番理解しているのが飼い主なんだから気にしないでね。
人の看取りや、猫の看取りを実際に経験して記事を書いています。
猫の最期の時に誰にも吐き出せない苦しさをお問い合わせに書いてくれてもOKです。
あなたと同じように悩んでいる人がたくさん居ます。
目次
自然に看取ることは悪じゃない
ななちんさんからお手紙をいただきました。
この文章を見ると、ななちんさんが愛猫の気持ちにすごく寄り添っているのがわかります。
ななちんさんの文章に高齢猫看取りでみんなが疑問に思っていることも書かれています。
お問い合わせではないのですが、少し話させて欲しいと思いメールさせていただきました。
我が家には19歳と5ヵ月の老猫がおります。
動物病院には若い頃に数回ワクチンを打ちに行ったのと避妊手術の時と数年前に膀胱炎の時に連れて行っただけです。
極度の病院嫌いになったのは避妊手術の時です。
無事に手術も終わり引き取りに行った時に先生が私から猫の籠を受け取り先生が奥に入って行き籠に入れて戻ってきたのですが、奥では我が家の愛猫の尋常じゃない雄叫びが聞こえてました。
家に帰ってきた時に愛猫は左目から出血してました。
先生に電話で聞いた所、籠に入れる時かなり暴れたので爪が目に当たったかも。と言われ様子を見てくださいという事でした。
目はすぐに元通りになったのですが、かなり評判の良い病院でしたが、私は不信感を持ち、それからはなるべく病院を避けてきました。
数年前に膀胱炎の兆候があり、仕方なく病院に連れて行ったのですが、3時間ほど車で待たされ無理やりオシッコを取られ(そういう採取の仕方があるのは知ってました)お薬を貰って帰って来たら真っ赤なオシッコを籠の中にしてました。
膀胱炎なのでそういうこともあるのかな、とは思いましたが、新たに病院を探しました。
貰ったお薬を飲ませて普段通りになってきたので見つけておいた病院に行きました。
お世辞にも最新とは言えない病院でしたが待ち時間もなく、なによりドクターがずっと猫を撫でて診察してくれて、扱いが優しかったので安心しました。
それから数日後に前足に小さいシコリを見つけ、膀胱炎の経過も見せる頃だったので病院に行きシコリについても聞きました。
ガンなどの可能性もあるからそこを少し取って詳しく調べなければ分からないけど、取るには少し麻酔しなければならないよ。と言われ私は考えた末に何もしない選択をしました。
当時ネコは17歳。しかも病院から帰って来たら胃液を吐くほどの病院嫌い。
もう自然に寿命を全うさせようと決めました。
何日も考えましたが、もし悪性のガンだったとして私は世界一かわいいこの子を籠に入れて何度も嫌いな病院に連れて行くのか。嫌いなお注射やお薬を飲ますのか。
迷いに迷った結果でした。
それから現在まで病院には行ってません。
3週間前から猫があまり食べなくなり、いつもはウンコちゃんは2日に1回でしたが、1週間に1回になり、食べなくなったので今は2週間してません。オシッコも2回です。
うんこちゃんが出ていないので摘便なるものを病院でやってもらった方が良いのかとか、無理にでも食べさせた方が良いのかとか考えてネットを漁り読みました。
老猫 便秘 ご飯食べない など検索にかけて心当たりを片っ端から読みました。
ヤフーなどの質問も鬼のように読みました。
よく似た質問をしている人がいて答えはなぜ病院に行かないのですか?や親がそんな状態でも病院に行かないのですか?などの答えばかりでした。
親が......という答えにはいつも私は疑問を感じます。
ペットは家族です。それはわかります。わかりますが、どうしても人間とは違うと思うのです。
ペットは家族です。家族ですがペットなんです。
でもネットの中では私のような考えは人間ではないらしいです。
いわゆる人でなしってことです。
我が家のネコは数日前から目の奥が出血しており、何年も前から瞳孔が開いていたので緑内障だと思います。
今でも悩まない日はありませんがこのブログのおかげで私の決断で良かったのではないかと思えるようになりました。
今はおそらく目は見えてなく耳も遠いと思います。
足を引きずって歩いてます。
食べなくなる少し前から猫砂を食べるようになったので、食べても害のない砂に変えました。
体をプルプルと振るとふらつくようになりました。
オシッコをした後、砂をかけなくなりました。
兆候は分かっていましたが、病院に行くとストレスで寿命を縮めてしまうのではないかと怖くて行けなかったのも事実です。
約2週間前に同じ所をクルクル回るようになり、私が座っている所に突進して来たり、粗相をしたので、おボケも入ってるのかなと思いましたが、クルクル徘徊も粗相も突進も今は全くしないのでこの時に全盲になったのだと思います。
今は家の場所を覚えたのか見えてる時と同じようにトイレに行ったりします。
ヨロヨロはしてますが。
ネコが自分の障害を受け入れる速さは私には真似できません。
動物はとても強い生き物だと痛感させられます。
このブログを読むまでは病院に行こうか迷ってましたが、今まで病院に行かず快適に過ごしてきたのに、最後の最後で大嫌いな病院には連れて行けません。
このブログのおかげで、とても冷静にネコと向き合う事ができたと思っています。
この2週間で2度吐きましたが、1度目はすごく苦しそうに吐いてグッタリしてしまってもうダメかも。と思い『苦しまずに逝けるなら逝きなさい』と泣きながら言いました。
居なくなるのは寂しいし悲しいですが、最後の時まで穏やかに過ごして欲しいです。
寂しがりやなネコですが、ベタベタ触れ合うのが嫌いなネコなので、一緒の部屋にいて知らんぷりしてます。たまに声をかけ、撫でて、ここにいるからね。っと言う程度です。
今はお風呂と部屋を行ったり来たりしてます。
家族や友達にも言えない心のうちを言わせていただき申し訳ございませんでした。
私の身内や友達はドライなのでペットはペットと割り切っているのです。
かわいいし居なくなるのは寂しいけど仕方ないじゃないって感じです。
私が猫のことで病んで心療内科に通っている時も考えすぎ!の一言で終わりでした。
でネットの中では病院行けのオンパレード。
このブログを読ませていただき、病院だけが全てではないと思えたこと、心の底から感謝しています。
私が猫と過ごしてきて、いろんな向き合い方をしてきましたが、私の答えがココにありました。
ここに書いて良かったのかもわかりませんが長文失礼いたしました。
ななちんさん、このお手紙を読んで今まで看取った猫たちを思い出し涙がこぼれました。
そして私のブログを読んでくれてありがとうございます。
猫の死と向き合うのは、とても勇気がいることです。
この猫ちゃんは住み慣れた家で大好きな飼い主が側にいてとても幸せだと思います。
最後まで寄り添ってあげてくださいね。私も猫ちゃんが安らかに過ごせるように影ながら祈っています。
ペットと人間は違うの?
猫と飼い主の間には親子関係に似たような愛情が生まれるので猫ちゃんから見たら飼い主は親のような存在。
とても長生きする猫は、ただのペットではなく「家族」ですね。
生まれてから病気で死んでいくのはペットも人間も同じですが一番の違いは
猫には死の概念がないこと、死が理解できません。
人間は
- 生も死も選べる
- 苦しくても延命して少しでも家族の側に居たいから頑張れる、気力がでる
猫ちゃんは
死ってなに?
じっとしていたら治るよ。
人間は死が理解できるから「辛い治療」も頑張れますが猫にとって治療は「痛いことされた、怖い」の感情しかありません。
病気や治療する獣医師は敵、または病気を敵とみなします。
病院に行くのがストレスな高齢猫の場合はショックで寿命が縮む場合もあるので飼い主が猫の老いを知る事がとても大切です。
獣医師に
- 余命はどれぐらいなのか
- 治る見込みはあるのか
を冷静に聞いて家で看取るのかどうするのか考えてください。
高齢になったらガンや病気なるのは普通
病気や老衰に関してはペットも人間も同じで避けられないことだと思います。
高齢になるとほとんどの猫がガンになったり病気になるのは普通。
人間のお年寄りの場合はガンの進行が遅く、手術をしないことが多いです。
なので苦痛をとり生活の質を上げて穏やかに過ごせるようにします。
病気より寿命のほうが早いのね。
死が近付くとなぜ食べないの?
死の直前、動物は何も食べないし水分摂取も少なくなり看病している飼い主からすれば不安ですよね。
人間の医師でも家族を安心させるために必要のない点滴をすることもあります。
何年も生きれる場合はいいのですが死が近付くと人間も動物も楽に逝けるように体が準備をするのです。
死が近づくと唾液すら飲み込めなくなるので点滴治療をやりすぎると痰、水分、ウンチ、オシッコが自力でだせなくなり、かなり苦しみます。
水分でプヨプヨに浮腫んで死んだあとも体から水分がでてくるのですが、自然に任せた場合は水分なんかでません。
亡くなる前の脱水などは悪いことばかりでなく理由があります。
- 脱水がすすむと意識が低下
- 飢餓状態になると脳内麻薬がでる
- 酸欠になると幻覚を見るようになる
このように意識がなくかり夢か現実かわからずボンヤリした状態になり痛みもわからない状態になります。
生き物の体は飢餓状態になると幸せを感じるホルモンがドバドバでるんですよ。
生き物の体は不思議ですよね。
脳内麻薬(のうないまやく)とは、モルヒネなどの麻薬と似た作用を示す物質で、脳内に自然状態で分布しているものを指す。脳内麻薬様物質とも呼ばれ、これまでに約20種類の物質が見つかっており、β-エンドルフィン[1]、ドーパミン[2]などが代表的とされる。
また、鎮痛剤として使われるモルヒネを代表とするオピオイド製剤とも密接に関係しており[1]、肉体的苦痛に際して脳内で生成されるβ-エンドルフィンの鎮痛効果はモルヒネの6.5倍と言われており、また脳内麻薬の呼称は多幸感をもたらすことから来ている[1]。
引用元:Wikipedia
無理やり栄養や水分を与えてしまうとどんなことが体でおこるのかというと
- 肺に水が溜まる
- 浮腫む
- 痰がたまる
- ガンが大きくなる
- 口内炎がひどくなる
よかれと思って延命治療したことが愛猫を苦しめてしまうかもしれません。正しい知識をもって看取りの準備をしましょ。
ウンチがでない
逝く時はウンチもオシッコも出し切ったほうが楽に逝けるのです。
自然に亡くなる場合は食べてないのでウンチは、もう出ません。
最後の時が近づくと内臓が栄養を受け付けずウンチを出す力も無くなります。だから食べなくなるのが自然なのです。
口から食べなくなるのが治療の止め時
口から食べなくなったら「もう最後の時がきたサイン」なので自然にまかせたほうが楽に逝くことができます。
そして猫ちゃん自ら水分を拒むと余命2日ぐらいで無理やり与えたとしても肺に水がたまります、もう水分を外に排出できなくなるからです。
口から食べなくなるころには飲み込む力もないし食べ物や水分を与えたとしても肺にはいってしまう場合もあります。
人間なら「もう治療は止めて」と言えますが、猫は言葉がしゃべれません。
病院に連れていく時、大暴れするのは猫が「もう、辛い治療はやだよ」と訴えているのかもしれませんよ。
猫はあなたと暮らせて幸せだった
10年以上暮らしてきた愛猫が居なくなるなんて考えただけで、おかしくなりそうですよね?うつ病になるぐらい病むことが多いです。
私もお父さんが死んだ時より悲しかったな。
でも飼い主が泣いてばかりいると猫が悲しむので普段通りに接して側にいてあげてね。
自然に逝かせることに罪悪感を抱かなくていいんですよ。
あなたの選択は間違っていないし非道ではありません!見知らぬ人の意見なんて気にしなくていいんです。
余計なことは考えず愛猫との時間を惜しむことなく過ごすことに専念しましょうね。
確かなことは
猫ちゃんと飼い主に残された時間が安らかな日々になりますように祈っています。