終末期の介護が辛い飼い主の罪悪感|なかなか逝けない愛猫クロ

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています。

介護が辛いと思うのはいけないこと?

そんな事はありません。介護は辛く孤独なものです。そう思うのは自然な事なのです。

それに、看取ると決めたものの、様々な罪悪感があります。

看取りに正確はありませんが、飼い主さまが決めたことは最善で正しいのです。

家で看取る場合は思ったより寿命が延びてしまう場合も多いんですよね。

なので、飼い主さん自身が疲れないように気を付けてくださいね。

コアラさんからお手紙いただきました

差出人: コアラ
題名: なかなか逝けないクロ

メッセージ本文:
にゃあこさま

もうもう看取り最期の猫クロ(推定15歳)に寄り添っています。
初めての猫、初めての看取りです。

看取りの進むスピードがゆっくりで、一日一日延ばしにして出社せず、2週間ぐらいが過ぎました。

カリカリが食べれなくなり、ウエットが食べれなくなり、スープ状のものが食べれなくなり
3日前から極端に飲水量も減り、昨日の13時ごろ自分で飲みに行きましたが、
ほんのちょっと飲んだだけでそれからお水も全く飲んでいません。
上げようとしても、もういらないとのこと。

カリカリが食べれなくなった頃から、今まで下痢をしない子だったのに毎日下痢。
ほとんど食べていないのに、日に3、4回下していました。オシッコも日に5回ほど。


昨日の昼頃までヨタヨタしながら自分でトイレに行っておしっこをしていたので、ほとんど出尽くしているのではと思います。

少しずつ少しずつ看取りの段階が進み、昨日の午後ぐらいから本当にいよいよなのかなと思う感じになってきました。
(波があって、進んだかと思うと戻るを繰り返しています。)

それまでもしょっちゅう自分で体の向きを変えるので、「体位変換しているのかな?偉いな。」と思っていたのですが、
「ハッとしたように起きあがろうとして、ヨタヨタ数歩歩き、横になろうとしてもう踏ん張る力がないのでドサっと倒れるように横になる」を頻繁に繰り返していました。


もうその時に痛くないように手を添えるぐらいしかすることがありません。

朝になってから回数は減りましたが、まだ続いています。
一旦、体温が冷たくなってきてもうそろそろかと思う感じもあったのですが、今は持ち直しています。

普通だったらちょっとでも生きていてほしいと思うのに、
・もう見ていて辛い
・自分も疲れてきた
・さすがに来週は仕事に行かないといけない
と思いなかなか逝けないでいることに複雑な気持ちです。

心臓の鼓動がしっかりしているので、心臓が強いのでしょうか。
クロがこんなに粘り強く誇り高き猫さんだったとは知りませんでした。

ちょうど一年前に、一度死にかけています。
その時の診断は心臓がとても悪いとのことでした。


その際の病院でのこと、クロのブルブル震えている怖そうにしている顔、元々私も自分自身が何かあったら暖和ケアで枯れるように死のうと思っていることから、今回はクロ通院していません。

病名もないのににゃあこさま、お困りになるかもしれないですが、
思った以上になかなか逝けずにいるクロのそばにいて、ついにこちらにお便りさせていただきました。

もともと医療にはかからず枯れるように看取ろうと思ってはいましたが
本当にこれでいいのだろうか?私の勝手な思いで餓死させようとしているのでは?と悩んでいる時に、
にゃあこさんのブログを見つけて、にゃあこさんの記事やみなさまが寄せておられるお手紙にとても励まされました。

SNSでクロのことをずっと見てくれてる友達に伝えたくても、クロを譲渡してくれた保護団体の方も見ているので、そこの方針からすると「とんでもない!」と怒られそうで、何も出せません。
とても孤独でいたところでした。ありがとうございました。

初めまして、コアラさん。

クロちゃんの介護の本音、誰にも言えず辛かったでしょうね。

この世で最後の別れなのに、美しい思い出だけではないのが介護。 どうしても疲れちゃう。

それが普通なので、悩むことはありませんよ。

お仕事もいけない状態なんですね。看取りのタイミング…合わせるのは難しいです。

そんな辛い状況で

お手紙を書いていただき、感謝しております。

自然な看取りの場合、寿命が延びる子もいるので、介護する期間も長くなるんですよね。介護負担が増え、飼い主さまが疲弊してしまうケースがあるんです。

自分1人で介護している人は注意が必要です。でも猫の場合は終末期の介護の終わりは早いです、後悔のないように看取ってあげましょう。

とは言っても猫の生命力は強く少しのお水、食べ物で、私たちが思うより長く生きます。

私が最近看取った子は、ほぼ水だけで1ヶ月ぐらい生きました。

前からクロちゃんの最期は決められていたとのこと。自然に看取るは意見がわかれますが、私は自然に任せ老衰に近づけるのが、最も楽に逝けると思っています。

色んな考えがありますが、コアラさんが納得いく看取りでいいと思いますよ。

立ったりして落ち着かない様子みたいですね、多分、寝ても起きても身の置きどころのない「しんどさ」が強くなってきてるのでしょう。

クロちゃん、お水をほとんど飲んでいないので、そう長くはないと思います。お手紙が間に合うか心配です。

会社にも行かないと…下に看取りの目安を書いておきます。参考になるといいのですが。

万が一立ち会えなくても、落ち込まないでね。クロちゃんは恨まないですから。

看取り死の24時間前から起こること

亡くなる前に起こることを簡単に説明します。

  1. 水を飲まなくなる
  2. おしっこが出ない
  3. 下顎呼吸になる
  4. 尿と便がでる
  5. 心停止

少しでも水を飲んでいる場合は、わりと長く生きるものですが、水を絶つと亡くなるのは早いので、それを目安に側にいてあげてください

終末期は健康時の餓死とは違う

出典元:ヨミドクター

終末期に食べなくなったら「餓死するなんてかわいそう」と多くの人は思います。

亡くなる前は食べないし、飲まなくなるので何かしなければ

私のせいで死んでしまうのでは?という罪悪感を持つのが普通です。

そうではなく、もう体が食べ物を受け付けなくなるのが自然。寿命は生き物であるならば、いつかはきます。

健康な体で餓死するのとは違い、衰弱死と呼ぶ方が自然です。

老衰に近づけていくのが楽な逝き方です。

お手紙をくれる読者の皆さまは餓死させてしまうのではないか?という飼い主自身を責める、なんとも言えない辛さを訴える人が多いです。

でも、餓死とは違って「寿命がきたのだ」と切り替えてみてください。大丈夫です、飼い主さまのせいじゃあありませんから。

最後に辛くなったらお手紙ください

辛くなったらお手紙ください、全国のみんながこのお手紙を読んで

私も頑張ろう

1人じゃないんだ

励みになっているはずですから。

クロちゃんと飼い主さまが、どうか救われますように

令和5年6月30日

クロちゃんと飼い主さんのその後

差出人: コアラ 

題名: なかなか逝けないクロ②

メッセージ本文:

にゃあこさま

こんなにすぐお返事いただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。全然間に合いました。ありがとうございます!毎日変化が早いのだから、めげずにクロと一緒に時間を過ごそうと思えました。

今日1日はほとんど変わりなく過ぎました。より一層ヨロヨロなのに動こうとして、これは発作なのだろうかとか、読んでも応えてはくれず目が虚で意識がないのではという感じです。

夜になって、オシッコに行こうとしてくれてびっくり。

支えていましたが全然出ていないのに、、、(今朝1回してますし、ほぼ出尽くしていると思います。)

「もういいよ、いっぱいシーツ敷いてるんだしそこでしよう。」と言いました。

にゃあこさんがお父様の看取りをされたお話も、とても心に響きました。あのお話から、クロのこれも何とも身の置き所がない辛さなのかもしれないと思っていました。夜になってパタパタが減ってます。

私の話もまとまりがないですが、どなたかの参考になることがちょっとでもあるといいなと思います。

一年前の心臓で死にかけの時の血液検査では、他の内臓は全然大丈夫とのことでしたが、半年前ごろから急に多飲多尿になったので、腎臓が悪くなってきたのかなと思ったり、元々食いしん坊でしたが、ますます執着が激しくなったので、もしかすると甲状腺機能亢進症かもしれないと思ったりしていました。

3月ごろからしょっちゅう吐くようになり、4月半ばごろからはほぼ毎日何かしら吐いてました。今回の急にカリカリが食べれなくなる直前のお休みの日、1日に3回吐いたので、「だいぶ悪いのかもしれない、、、」と覚悟したところでした。

この2週間は大好きなクロともう1匹いるミケと、他のことそっちのけで一緒に過ごせて、クロにすごいプレゼントをもらったと思っていました。

にゃあこさんに「無事に看取れました。クロお空にいきました。」と、またお便りできるといいなと思います。

前向きな返事、嬉しく思います。私の父の看取りのブログも読んでくれたのですね。

私は誰がなんと言おうと、コアラさんの決断を応援します!

他のことをそっちのけでもいいじゃありませんか。

きっとクロちゃんのプレゼントかもしれませんね。

クロちゃんとたくさん、思い出を作ってくださいね。

それと、クロちゃんは夢の中にいるような感覚で苦しみはないと思います。

コアラさんのお手紙、励みになりますよ、きっと。

コアラさんと過ごせたクロちゃんは幸せでしたね。コアラさんも。

エンジェルタイム、どうか素敵な時間を

令和5年6月30日

令和5年7月1日クロちゃんが虹の橋を渡りました

差出人: コアラ 

題名: クロ、朝9時半ごろに無事旅立ちました(なかなか逝けないクロ③)

メッセージ本文:

にゃあこさま

クロ、朝9時半ごろに無事旅立ちました。

ほとんど変化のない昨日、にゃあこさんとやりとりさせていただき気を取り直した私でした。とても疲れた1日に感じて、「もう今日は寝よう!」

クロはまだちょっと動きたそう。私が起きている間は見てられるので床のシーツの上に。寝るときは危ないのでベッドに入ってもらいました。もう分かってなくて動いているので、バタンと倒れたところで打ちどころが悪かったら大変。

ですが、4時ごろ目が覚めたらベッドから出た外に転がっているクロ。頑張ったんだねと可愛くて笑ってしまいました。ふと気がつくと外のシーツにも、ベットの中のシーツにも結構な量のおしっこ跡が。とことん出し切るつもりなのか、クロらしいんです。

きれいに拭いてベッドに戻してみると、もうヨロヨロバタバタはしなくなっていました。時々首を動かしたり、反射的に手足が伸びたり。もうおとなしいからやりたい放題。

ブラッシングしてすることがないので爪切りもしてしまい、すっかり準備できてしまいました。あまりさせてくれなかった抱っこ。かわいいかわいい。

手足はそんなに冷たくなく、心臓も呼吸も少し弱くなったかなというぐらい。クロは最後まで不規則な呼吸にはあまりなりませんでした。

8時半ごろ、口呼吸になっているのに気がつきました。分かるものですね。小さくお口ぱくぱく。しゃっくりしているみたいで口呼吸の音がします。そのうち時々舌が見えて口を大きく開けたりして。

これは知らないで見たら怖くなってしまったり、苦しそうでかわいそうになってしまったでしょうが、にゃあこさんに教えてもらっていたおかげで惑わされずにいられました。

でも「あぁ、いよいよなんだ。どれぐらい続くんだろう。クロここまで何でも長かったからこれも長いのかなぁ。」と思っていましたが、にゃあこさんの記事やお返事に、「下顎呼吸がきたら、もうそんなに長くない」とあったので、離れないでそばで声をかけたり撫でたり。

その回数が増えてきて、足も痙攣みたいなのが度々起こり、クロクロと呼んでお礼とかいろいろ言っているうちに、あっという間にふっと抜けたような気がして心臓と呼吸を感じてみたら、あんなに動いていたのがあっけないぐらい静かになっていました。

9時15分ぐらいです。いよいよなんだと思ってから早かったです。

しばらく頭が働かずどうしようと思いましたが、にゃあこさんがお別れの用意をまとめてくださってたのを思い出し、読みながらすすめました。にゃあこさんのおかげがいっぱいでした。ありがとうございます。

朝に見た一つのシーツの半分量ぐらいでしたが、最後失禁もしていました。あまり飲まなくなってからも結構おしっこをしてくれていたのに、まだあったんだなぁと思いました。

ここまで一生懸命出してくれていたおかげか、体液はうんち?みたいなのがほんのちょっと出ただけでした。日頃から鼻水と目やにだらけだったのですが、これは息がある間は最後の最後まで出てましたが亡くなった後はぜんぜん。不思議です。

あぁ、がんばって(というより耐えて待って)、やり遂げてよかったです。運良く旅立つ瞬間も一緒でいられました。ありがとうございました。

今悩みつつ頑張っている仲間の皆様も、無理をせずがんばって!とお伝えしたいです。

クロと一緒に過ごしたこの時間は、他ではできないクロとの時間になりました。

明日火葬してきます。落ち着いたらどすんと悲しくなるかもしれませんが、取り急ぎご報告を。

にゃあこさん、みなさま、ありがとうございました。

令和5年7月1日9時半、クロちゃんが虹の橋を渡りました。

心から、お悔やみ申し上げます。

明日、私もお空に向かって手を合わせますね。

お手紙が間に合って良かったです。コアラさんも穏やかにクロちゃんを見送れたんです。

クロちゃん、安心して逝けたんじゃないかな。

悔いなく看取れました、少し寂しくなりましたが、クロちゃんと会える日まで頑張って生きていきましょうね。

知らせてくれてありがとう

令和5年7月1日

Twitterでフォローしよう