松本さまからお手紙をいただきました。
私は人と猫の看取り経験からブログを書いています。飼い主さまの心が軽くなれば幸いです。
終末期になると排泄のコントロールが出来なくなるのが普通です。
水が飲める状態なら量は減りますが尿や血便がでます。
体の中のものを出しきり、あの世にいくための準備をしているのではないか?と思っています。
それよりも、ちょっと気になるのが嘔吐をするとのこと。終末期において危険な状態で、いつ心臓が止まってもおかしくない状態です。
松本さんからのお手紙
下痢をしている姿が苦しそうで、なんとかしてあげたいですよね。でも、もう食事やお薬を拒否しているということは、うまく飲み込めなくなっているからなのでしょう。
元気なうちは考えられないかもしれませんが、その時が近づくと唾液でさえうまく飲み込めなくなり、誤嚥性肺炎になります。
食べ物が食道ではなく気管に入ってしまった場合、通常はむせて気管から排出する反射機能が働きます。
しかし、この機能が鈍ってしまうと、気管に入り込んでしまった食べ物を排出できず、結果として肺炎を起こすことがあります。
このように、食べ物や唾液などが、気管に入ってしまうことを誤嚥(ごえん)といい、誤嚥が原因で起こる肺炎を誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)といいます。
食べていなくても誤嚥性肺炎になってしまうこともあります。
口を使わず、胃に直接チューブを入れて栄養物を送り込む(経管栄養)状態の方でも、誤嚥性肺炎になることがあります。睡眠中などに、唾液や異物が気管に入り(不顕性誤嚥※)、誤嚥性肺炎を起こすことがあります。
引用元:日医工
猫さんはお薬を飲み込むのも厳しい状況なのかもしれません。
下痢以外は穏やかに過ごしているとのこと。飼い主さまが猫ちゃんの環境をうまく整えているのでしょうね。
最後まで点滴をしている場合は死後、便がドバッとでますが、自然にまかした場合は亡くなる直前に便も水分も出しきるので死後はきれいです。
終末期注意しなければならないのは嘔吐
嘔吐した瞬間、心臓が止まってしまうことが多いのでその後1時間は見守ってあげて。
嘔吐の瞬間は迷走神経が刺激されるため、心拍数が下がります。
心臓に負担がかかってしまうため、嘔吐後亡くなるケースも多いのです。
吐いてしまう場合は無理やり薬、フードを与えずに見守ってあげた方が、いい場合もあります。
終末期に吐いた場合は、
側にいてあげてほしいです。
看取りケアは医療がすべてではありません
松本さん、精一杯の治療やケアを行い猫ちゃんは21年という長い人生を幸せに生き抜いてきました。
それに今も飼い主さんの側にいられて幸せを感じてるはずです。
お薬でケアする段階が過ぎて猫ちゃんを静かに見守る時期にきていると思います。
できる限り側にいて優しく声かけをしてあげてくださいね。
看取りケアは医療がすべてではありません。
猫ちゃんが居心地のいい空間を作ったり
優しく話しかけたり
優しく撫でてあげたり
最後まで優しく寄り添うことが、猫ちゃんにとって特効薬になるんですよ。
看取る側からすると最期の時が近づくと、痛々しく感じますが、苦痛を感じる機能が低下してきていますので苦しくはないのです。
それは精一杯生きたすべての生き物に対する神さまの配慮なのかなと思っています。
時期がくれば下痢も自然に止まります。アドバイスになっているのかわかりませんが、私も影ながら見守っていますから。
嘔吐しているとの事で、急いで記事を書きました。
松本さま返信ありがとうございます
担当の先生がどういう風に言っているのかわからなかったので、返信が来るまで少し不安でした。
かかりつけの先生も、2週間前の診察の時に、「脱水もあるけれども、浮腫んで苦しくなるだけだから点滴もしません。お家で見守ってあげて」とおっしゃったのですね。
看取りのことをよくわかっていらっしゃる先生で良かったですね。
見守るって辛いかもしれませんが夫婦2人で、乗り越えていってくださいね。
私も返信を書いているうちに、少しウルッときました。
猫ちゃんが最後まで苦しみませんように
令和4年12月3日