医学の発達により寿命が延びたのは人間だけではなくワンちゃん猫ちゃんも同じです。最近は20年以上生きるペットもいます。
悲しい現実ですが飼い主亡き後の高齢猫は引き取り手がなく保健所で殺処分されるんですよ。
日本でペットを遺棄する人の半数以上は60代以上の高齢者なのです。令和2年コロナ渦で癒やしを求めペットを飼う人が爆発的に増えたので今後も所有権を放棄する人が増え続けるような気がします。
その要因は飼い主の意思と関係なくある日突然やってきます。
- 認知症や病気による飼育放棄
- 一人暮らし高齢者の突然死
- 入院、老人ホームへ入居
高齢者は上のようなリスクが高くなります。若くても突然、病に倒れる可能性があるので飼い主亡き後の猫ちゃんの事を考えて飼うべきです。
飼い主亡き後の飼い猫の運命は?
運良く飼われるのは、ごくわずかなんです。飼い主が死んだ後の飼い猫の事を考えていますか?
高齢の方でもペットを飼ってもいいのですが、何も考えてない人があまりにも多く人間は生き物の中で一番身勝手だと痛感しました。
現実は甘くなく飼い主が亡くなると法律的に物扱いになります。相続人の心ひとつで決まってしまい、大抵のペットは殺処分されます。
去勢、避妊手術もせず何十匹、何百匹飼って行き場のない猫を増やした続ける、このような多頭飼い崩壊問題は後を絶ちません。
年齢が高くなると誰でも判断能力が低下するし「淋しさ、心の病」によって飼育能力がないのに複数の猫を飼ってしまう事は、よくある事なのです。
毎日飼い主亡き後、たくさんの猫が里親を待っていますが新しい飼い主があらわれません。
その理由は、人間より早く年をとる猫さんは飼い主さんが亡くなった時点で「子猫」ではなく病気を持った高齢猫。保護されても引き取り手が少ないんですよね。
人間と長く暮らした猫ちゃんは警戒心のかけらもなく可愛らしい子が多いです。
飼い主に遺棄されて心に傷を持った猫さんを保健所に連れていき殺処分するのはあまりにも酷。
遺棄されたこともわからず、ただひたすら飼い主が迎えに来るのを待つのです。人間が思うより猫には感情がありますよ。
保健所の殺処分とは
ガスで窒息死させられるので、もがき苦しみます。これから猫や犬を飼う方はぜひ見て欲しいです。
この子猫の部屋で犬猫殺処分業務の動画を紹介していますが愛猫家としてはとても見るのが辛かった。
子猫の部屋の動画で殺処分のシーンがあります。
以下でご紹介するのは愛媛県動物愛護センターにおける犬猫殺処分業務の動画です。愛媛県では「センターがやっていることを隠すから現実が伝わらない。隠さなければ県民が現実を知り、変わってくれるはず
引用元:子猫の部屋より
」という信念の元、情報公開を徹底しています(📖:今西乃子著「犬たちをおくる日」)。【閲覧注意】猫の殺処分動画
ここでご紹介(しょうかい)する映像(えいぞう)の中には残酷(ざんこく)なシーンが含まれています。現実(げんじつ)を直視(ちょくし)する覚悟(かくご)を決めた人だけご覧下さい。
我が家の「元ノネコ」のチコちゃんは人間に虐待された猫さん
チコちゃんの暮らしていたところは野良猫、ノネコは殺してもいい動物として扱われていました。
水につけられて殺されたり猫の死体置き場には無造作に猫の骸骨が散乱しており、まさに地獄のような光景でした。
元ノネコのチコちゃんにエサをあげていた人が亡くなったので保健所に連れていくというのです。恥ずかしながらチコちゃんに餌を与えていたのは私の亡き父。
元ノネコで子供を産んだばかりのチコちゃんは亡き父の家を離れようとせず捕獲されて冷たい檻の中に子猫と別々に運ばれていました。
それを私が引き取ったのです。
子猫は時間はかかったものの、なんとか良き人に貰われていきました。
でもチコちゃんは「ノネコ」だったし大人の猫さん。それに猫が増えると金銭的負担が重くなります。
慣れない可能性のあるノネコを飼う自信がなく避妊手術後はリリースするつもりでした。でもキレイなエメナルドグリーンの目をしたチコちゃんを見ていると見捨てることができず…結局飼うことになりました。
一生懸命生きてきただけなのに猫は生きているだけで迷惑なの?
辛い思いさせてごめんね。
これから、幸せにするからね!
引き取ったものの、なかなか慣れず押し入れからでてこなかったチコちゃんがある日私の目をジッとみつめるんです。
と言ってるように見えました。
その瞬間チコちゃんと心が通じ合いノネコが飼い猫になったような気がして嬉しかったですね。
私が守るから安心してね。
もしもの時にペット信託や遺言書を作成しておく
ペット信託を視野にいれておくのもいいでしょう。
飼い主である私たちが飼い主亡き後の猫のためにできることは元気なうちに身内や親しい友人と話しあいをしてお世話をしてもらう人にお金を残しておくことです。
- 自分の子供に託す
- 信用できる里親を探しておく
- ペットのためのお金は残しておく
自分の子供が愛猫をなんとかしてくれるだろうという安易な考えで生き物を飼わないでほしいです。
中途半端な優しさは残酷で、のちに猫を苦しめる結果に。
人に慣れてしまった猫は警戒心がなく人間に虐待されたり、野生で生きていけず苦しみながら死んでしまうのです。
高齢になっても猫と暮らしたい人は信頼できる人にペットと暮らす費用を相続させるように遺言書を書いておいてね。
元ノネコのチコちゃんのように引き取られて家猫になるケースは少ないと思います。犬や猫が殺処分されることのない世の中になる事を切に願いながら記事を書きました。