治療しない選択で後悔する飼い主|高齢猫の看取り

■ お名前　マリー

■ 題名　治療してやれず後悔。

■ お問い合わせ内容

メスのスコティッシュフォールドのマリーは今月16才になりました。

昨年初頭に胸部や腹部にシコリを見つけましたが、これまで大きなケガも病気もせず病院にかかることがなく保険も未加入だった為、情けないことに治療費を工面できず、マリーには大変申し訳ないと思いましたがこのまま自然に過ごす決断をしました。

年末にガクッと体調を崩し寝たきり状態になり、ついに力尽きてしまうのではないかと不安な日々を過ごしましたが、何とか無事に年を越し、また歩いたりご飯を食べたり自分でトイレも行けるようになりました。

シコリが痛むようで右前足を庇うようにひょこひょこ歩きます。マリーの居住空間では高低差をなくす工夫をしていますが、座りたい場所を見つけると多少の高さはジャンプして登り下りもするのでヒヤヒヤしました。

ただ、現在はシコリと感じていた腫瘍が皮膚表面に出てきており、時折出血しています。

マリーは普段通り歩いたりご飯を食べたり自分でトイレも行きますが、もうジャンプの無理はしなくなったので、その点についてはほっとすると同時に、出来ないことが増えたことでお別れにひとつ近づいたのかと思うと辛いです。撫でるとゴロゴロ言うのでぎゅーっと抱きしめたくなりますが、元々スマートな子がさらに痩せ細って、ぎゅーっとしたら折れてしまわないか、腫瘍が痛むだろうな、とただただ撫でることしかできません。

一日中傷だらけで頑張っている姿を見ていると、夜中に家族が寝静まった後、治療してやらなかったことを悔やみ、どうしようもなくて泣いてしまいます。

いずれこのまま看取りとなっていくのでしょうが、気ままに歩き回り、ニャーと鳴きすり寄ってくるマリーを見ていると、私もいつものように「どうしたん？何かいるんか？」「おもちゃで遊ぶか？」「あ、ちゅーるか？」と笑って頭を撫でてたりします。

マリーはニャーと期待した顔をするのでおやつの消費が増えました。

家族と時折冗談を言ったり、そして心配したりしながら、毎日マリーを見守っています。

でもやはりひとりになると、治療しないと決めて過ごしてきたのに、今更病院に行ったところで何の治療が出来ようか？とたらればの後悔ばかりです。このような最期の過ごし方で、我が家に迎え入れられたマリーは幸せだったのか、と考えると申し訳ないです。