水分と終末期|最後まで猫らしく生きる

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そらちゃんが虹の橋を渡りました。心よりご冥福をお祈りします。

名前 そらちゃん

享年 14歳

虹の橋へ 令和4年6月23日

不自由な肉体から開放されたんですね。よくがんばったよ、そらちゃん。

でもしーさんは、そらちゃんが居なくなったので寂しいですよね。我が家の先住猫もお口の癌だったんですよ。

お口の癌は猫にとって、とても痛いと聞きます。生前のそらちゃんを見ているだけで辛かったでしょ。

飼い主さんのしーちゃんもお疲れ様でした。

そらちゃんの飼い主さんしーさんからのお手紙

そらちゃん安らかに

■ お名前 そら

■ 題名 愛猫を看取って

■ お問い合わせ内容

にゃあこ様

はじめまして、しーと申します。
2日前の深夜、14歳の愛猫そらを看取りました。

約一ヶ月前セカンドオピニオンを求めて行った病院での診察後、口の中の癌で既に痛み止めも効かない状態であり、仮に手術をしても胃瘻になる事、このままだと最期は餓死に至る為、選択肢の一つとして安楽死も伝えられました。
食事が摂れなくなっていたので、2日に一度の点滴に連れて行っておりましたが、治療ではなく延命の為そらに辛い事を強いているのではと葛藤し、他の方の助言が欲しくて検索していた所、ゆるりねこblog様を見つけました。
主に看取りの記事を拝読し、そらにとって負担の無い自然な最期を過ごさせてあげたいと思い、迷いながらも
点滴を止める決断が出来ました。

点滴を止めてから2週間以上、そらは何とか水を飲み、トイレに行き、息を引き取る直前迄よろけながらも歩いていました。
呼吸が乱れ手足がピンとなり、それからゆっくりと動かなくなりました。ずっと名前を呼びながら体を撫で、良く頑張ったね偉かったねありがとうと伝え続けました。

食事は液状の物でも拒絶(トイレで砂をかく仕草)しましたが、水だけは痛がりながらでも飲みました。水で栄養が摂れれば良いのにと思ったほどです。
口から血を垂らしている状態のそらに、シリンジを使っての強制給餌は出来ませんでしたが、水が飲めたのならば何か方法が有ったのではないか?などと今になり後悔ばかりです。
そらは苦しみから解放されて良かったと思うと同時に、居なくなった現実が辛くて堪りません。
ですが、にゃあこ様のblogの記事を拝読出来た事で、そらにとって最善の“最期の準備”をさせてあげられたのではないかと思い、心から感謝しております。
ありがとうございました。

獣医師から安楽死の選択をすすめられたということは余命わずかで治る見込みがなかったのでしょう。

安楽死選択目安

  1. 耐え難い肉体的苦痛で苦しんでいる
  2. これ以上肉体的苦痛を排除、緩和できない、限界に達している
  3. 自分で食べれない、排泄できない、歩けないなどいちじるしく生活の質が下がり動物らしく過ごすことができない
  4. 死期が迫っている
  5. 家族全員の合意が得られている

引用元:獣医師取材等

なのでしーちゃんの選択は最善でタイミングもよく、そらちゃんも安心してお家で過ごせたのではないでしょうか。

しーちゃん、猫の苦痛を減らすために点滴をやめるなんて、なかなかできないことです。

延命とは病気は治らないけど、命を延ばすためだけに行われる治療です。猫の苦痛を長引かせることもあり得ます。

実はお水も口から摂取するほうがバランスがとれるのです。

たまちゃん
水が飲めるなら、水を利用して栄養をとれば良かったかも…

にゃあこ
終点に向かっている猫は栄養を吸収することができないんだよ。
体が楽に亡くなる準備をしているの。

癌は比較的、健康で過ごせる期間が長い

癌になって不幸だなって思うかもしれませんが癌は比較的、猫の健康的な期間が長くお別れの準備ができるのですよ。

人間もそうなんですが高齢猫ならば、何もせず癌と共存するほうが健康的な時間を長く過ごせることが多いです。

死に至るまでの健康割合
臓器障害
老衰

引用元:死亡直前と看取りのエビデンス参考にしています

①癌
比較的長い期間、機能は保てるが最期は急速に機能が低下する
②臓器障害
急激に悪化したり持ち直したりを繰り返しながら徐々に機能が低下する。最期は急速に悪化
③老衰
機能が低下した状態が長く続き、ゆっくりと機能が低下する

猫らしく生きるってなに?

クォリティオブライフ(QOL)=生活の質を高めることを最優先にすることで猫が最期まで苦痛なく暮らせることが多いです。

猫の生活の維持は

  1. 自力で食べれる
  2. 自力で歩ける
  3. 自力で排泄できる

で、それらが出来なくなることは、とても不自然、ストレスを伴います。

生活の質を高めるとは

健康とは、病気ではないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが 満たされた状態にあることをいいます。

引用:WHO

私たち飼い主はどんな姿になっても生きていてほしいが本音ですが、猫には迷惑な欲求なのかもしれませんね。

自然に任せるのは獣医師とよく相談の上選択してください。

若い健康な猫が餓死で亡くなるのは苦しいかもしれませんが、終末期の猫は枯れるように逝くのが楽なんです。

医師でも看取りを経験したことがない人もいて終末期で「餓死」するから~しようという医師には気を付けたほうがいいですよ。

最後に

そらちゃん、今ごろ虹の橋へむかっているのかな。もう不自由な体でなく健康な体で走りまわっていることでしょう。

このお手紙は闘病中のみんなの励みになります。ありがとうございました。

寂しいけれど、私たちは一生懸命生きていくしかないのです。ファイト!!

令和4年6月24日

ゆるりねこblog運営主にゃあこ

そらちゃんの飼い主さんのその後

お手紙ありがとう

■ お名前 そら

■ 題名 ありがとうございました

■ お問い合わせ内容

にゃあこ様

先日「愛猫を看取って」という題名でメール致しましたしーと申します。

早速、私の心残りだった事について優しくご丁寧にお答え下さり、本当にありがとうございました。
にゃあこ様の様々な看取りのご経験に基づく確かなお言葉は、私の様に愛猫の最期において、戸惑い、迷い、情緒不安定になる飼い主にとって大変心強い助言となり励まされました。

終点に向かっている猫は栄養を吸収することが出来ない。今思えば、そらは点滴をしている時に何度か嘔吐が有りました。点滴を止めて自分で水を飲むだけになってからはそれが無くなりました。

ゆるりねこblog様に辿り着き看取りの記事を拝読出来た事で、私と愛猫にとっても最も良い選択と時が持てたと信じております。
心から感謝申し上げます。

このお手紙を読んで、そらちゃんの飼い主さんの気持ちが軽くなったようで安心しました。

飼い主さんが愛する猫のため治療の選択肢はどれを選んでも後悔しなくていいの。

ただ、亡くなる前は何がおきているのか正しい知識があると猫の負担も減らすことができるでしょう。

看取りの数だけ対処法が違うので飼い主様の生の声は助かります。ありがとうね。

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