
にゃあこ
初めての看取りはきれい事ではなく、見るのが辛いのは当たり前なんです
私も、こんな辛いことがこの世にあるなんて…
と思いました。
みんな、そうだよね?
家族の看取りって、辛いのに初めてなら尚更辛い。身体と心が壊れていくぐらい
何回か経験すると、ある意味慣れるけれど、愛する家族を失うのは慣れません。
さて、きなこさんからのお手紙を読んでいきましょ。
きなこさんからお手軽いただきました。
差出人: きなこ
題名: 初めての看取り辛いです
メッセージ本文:
ブログ拝見させていただきました。
うちには9歳のオス猫がいます。
慢性腎不全の末期(BUN>130)と、心筋肥大症を併発しています。
5月初旬に食欲不振のため病院にかかり、入院。その後静脈点滴で様子を見ていましたが、肺水腫になり点滴中止。利尿剤で肺水腫は改善しましたが、腎臓の数値はもちろん変わらず。
2週間の入院後退院し、家に連れて帰ってきたものの、入院前とは似ても似つかない、ガリガリになった体。入院させなければ良かったのかと後悔ばかり。
現在はほとんど動けず、口の痛みで水もごはんも口にできていません。一日60ccの自宅での点滴と、口の痛みを抑える薬を飲ませていますが、衰弱していく姿に涙が止まりません。
泣いてる私の前で、どうしたのとお腹を見せてゴロンする姿や、猫じゃらしを引っ張り出してきて私の前に持ってくる姿を見ると泣けて泣けて。
初めての猫の看取りに毎日感情が揺さぶられます。
彼に何をしてあげられるのか、ガリガリになっていく姿をどういう気持ちで見ればいいのか。誰にも相談できず困っています。まだ若いのに、もう看取るのかぁ辛いなぁ。
言葉がまとまらずすみません。
きなこさん、辛いねぇ。初めての看取りは不安が大きいと思います。
彼に何をしてあげればいいのか?それは、最後まで側にいてあげてること。
それだけです。
彼は人間よりも強く、本能的に死を受け入れているんです。
飼い主であるきなこさんが泣いているのを見て彼は
- 心配しているよ
- おもちゃあげるから元気だして
- どうしたの?
そう思っていると思います。彼は、まだ生きているんです。
それにしてもなんて健気…。お手紙を読むと泣きそうになるなぁ。
それでも、いつも通り接してあげてね。彼を安心させるために。
ガリガリに痩せていく姿を見るのは辛いかもしれませんが、身体が楽にいけるように枯れるように逝く準備をしているんだと思ってください。
見た目とうらはらに案外、身体は楽になっていくはずです。
一番冷静になってほしいことは
彼が危篤になったら病院で延命するか、自宅で看取るか、どちらにするか決めておくことです。
どちらを選んでも、私は彼の側に最後まで、きなこさんがいてあげることが最善かなって思います。
その時が来たら、感謝の言葉、名前を呼んであげてほしいです。
でも、きなこさんがパニックになると思います。不安な事があれば、またお手紙をくださいね。
夜中でもかまいませんから。
令和5年5月20
にゃあこより
きなこさんと彼のその後
題名: お返事ありがとうございました
メッセージ本文:
にゃあこさん、お返事ありがとうございました。
あれから約1週間、日に日に食欲が戻ってきてます。
口の痛みに耐えながらごはんを食べる姿を見て、生きることにまっすぐな猫の姿に心を打たれます。
今はその時までの猶予をもらえたのだと思って、彼と過ごす時間を大切にしたいと思います。
気持ちが本当に楽になりました。
ありがとうございました。
またご報告させてください。
きなこ
猫ちゃんって
一日一日を大切に
命を大切に一生懸命生きるのです。
その姿はいじらしく、愛しいですね。
彼はきなこさんと一生懸命生きています。
今を大切に彼との思い出をたくさん作ってあげてね。
私も見守っていますから。
また、連絡待っています。
なんでも言ってくださいね。
食欲が戻って良かった~~(*^^*)
令和5年5月25日
きなこさんと彼のその後の記録2
差出人: きなこ
題名: その後から1週間経ちました
メッセージ本文:
にゃあこさん、こんにちは。
2回目のお手紙から一週間経ちました。
看取りのブログを探しては、最期の日までの猫ちゃんの症状を確認し、彼が今どこの段階にいるのか照らし合わせている状態です。
彼の様子が誰かの参考になるように、私も記録してお手紙に残します。
■病状:
5月半ば時点で、慢性腎不全末期(BUN>130 Cre:9 P:測定不能)、肥大型心筋症。腎不全治療のため入院するも、点滴により肺水腫になる。利尿剤を投与しなんとか危機は脱したものの、点滴は中止。腎臓の数値が改善することなく退院。家での看取りを決意しました。
■投薬:
ラプラスは中止(ごはんを食べないのであげられない)
レペタンは1日2回
点滴は1日60mL
■食欲:
退院後全く食べない状態が一週間続きました。大好きだったチュールもだめでした。一週間後、ぽんちゅーるを差し出すと恐る恐る食べ始めました。その後療法食のパウチ、カルカンパテも食べ始める。
退院から2週間後の時点では、食欲のムラあり。全く食べない日と、思い出したように一心不乱に食べるときがあります。療法食はもう受け付けなくなりました。
■状態:
基本的にはじっとしています。晴れの日には窓際に行って日向ぼっこをしています。
ただ退院から3週間後(今の時点)では、丸まったり、横になることがなくなりました。夜の間も何時間も座っていたり、香箱座りをしています。その態勢が楽なんでしょう。
あとは、私と同居猫がいる空間にいることを嫌がり、今では玄関が彼の居場所です。
無理矢理リビングに連れてくると、急いで玄関に戻ります。トイレはリビングにあるのですが、走ってトイレに行き走って帰ります。
アーオアーオと今まで聞いたことのない声で不安げに鳴く時もありますが、そばに行くと落ち着きます。
今の彼の状態です。
玄関に篭りたがるのは弱ってる姿を見せたくないから?
わからないですが、彼がそうしたいようなので好きにさせています。
ここのブログに辿り着いた人たちは、毎日不安な気持ちで過ごしてますよね。
1人じゃないと思えば気持ちが軽くなります。
最期の時までにゃんずに寄り添い合いましょう。
このようなブログを作ってくださったにゃあこさんに感謝です。
きなこ
投薬や、それによる症状の情報はシェアさせていただきます。
ありがとうございますm(_ _)m
きなこさん、だいぶ落ち着かれましたね。そうなんです。みんな不安に押し潰されそうになりながら介護しています。
ボチボチ頑張ろうね。
さて、玄関に籠もりだしたのですね。
誰もいない静かなところにいくのは弱ったた猫は外敵に襲われるので本能的なものでしょう。
彼は居心地のいい場所にいるだけなんです。好きにさせてあげてください。
あと終末期は暑くて暑くてたまらないそうです。ひんやりしたところに行きたがります。
体温が下がると体が体温を上げようとするため暑く感じます、そして服を脱いだりします、それを矛盾脱衣といいます。
延命したいなら、温める
治る見込みがなく最期が近付いているのなら、そのままで。眠るように楽に逝くことができるからです。
恒温動物である人間の体温は、寒冷な環境下では熱量を外気に奪われることで低下する。体温が一定以下に下がると、生命維持のために皮膚血管収縮によって熱放散を抑制し、熱生産性を高めて体内から温めようとする働きが強まる。
この際に極寒の体感温度(外気温)と実際の体内温度とに温度差が生じると、低体温症のためにまるで暑い場所にいるかのような錯覚に陥って衣服を脱いでしまうとされる。
法医学では、アドレナリン酸化物の幻覚作用や体温調節中枢の麻痺による異常代謝とも説明している。
引用元:Wikipedia
令和5年6月3日